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レジオネラ属菌は入浴者の垢や浴槽水中の細菌で増殖する

お元気様です。

6月12日、広島戦でついに日本ハムのドラフト1位の吉田輝星選手が
一軍のマウンドに上がりましたね!一軍デビュー戦でプロ初勝利。5回4安打1失点の好投、
直球主体で、見事でした。昨年の甲子園での投球が思い出されます。
 間もなく、高校球児の夏の大会が開幕となりますね。
今年も熱い夏になりそうです(^^)

 

 さて、今回は、レジオネラ属菌の増殖についてお話します。

レジオネラ属菌は自然環境では湿った土壌、池や沼、湖、河川などの淡水に細々と生息しています。
人工的な環境ではビルやホテルの空調冷却塔水、給水・給湯設備、循環式浴槽水、加湿器の水、噴水などから検出されています。
これらの人工水環境(水利用施設)には、土埃や補給水とともにレジオネラ属菌が混入すると考えられています。入浴施設では入浴者の身体についたレジオネラ属菌が、そのまま持ち込まれたり、土埃とともに露天湯や貯湯槽に混入することが考えられます。
 では、人工水環境(水利用施設)でレジオネラ属菌が定着し、増殖する要因は何でしょうか。レジオネラ属菌は、浴槽中から検出されますが、その水だけでは増殖しないと考えられています。
浴槽中に生息するほかの細菌(大腸菌群など)の代謝産物や入浴者の皮脂や垢などを栄養源として増えます。また、細菌捕食性原虫(アメーバなど)に寄生して増殖することも知られています
 この「アメーバに寄生して増殖する」というレジオネラ属菌特有の性質が、入浴施設でレジオネラ症が多い最大の原因です。
細菌捕食性原虫の名前が示すようにアメーバは細菌を食べて栄養源にしています。しかし、運悪くレジオネラ属菌を食べたアメーバは逆に、レジオネラ属菌がその体内で増殖するため殺されてしまうのです。
 一般的に老廃物→細菌→アメーバの間には、食物連鎖が成立しています。
①老廃物を栄養源として細菌は増え、そして、栄養源である老廃物は減る。
②細菌が増殖するとそれを餌とするアメーバが増えて、細菌は減る。
③アメーバは細菌が減るとともに減少するが、その結果として老廃物が増えはじめ、①の状態に戻ります。
 
レジオネラ属菌と原虫(アメーバ)との共存関係を断ち切ることが、レジオネラ症防止には重要です
原虫を除去するには、ろ過器の逆洗と消毒、配管の洗浄を行うことが大切です。
また、換水して「老廃物をためないこと」は、最も基本的なレジオネラ防止対策です。

 さて、レジオネラ属菌はバイオフィルム(生物膜いわゆる「ぬめり」)を形成すると報告されており、この中ではレジオネラ属菌は増えやすいと考えられています。一般にバイオフィルムは、3段階の過程を経て生成されます。まず、水に溶けているタンパクやイオンなどの老廃物は浴槽水と接している浴槽壁や循環水の流れるパイプの壁などに吸着します。次に、レジオネラ属菌やアメーバなどの微生物はその壁に付着します。最後に、付着した微生物は壁に付着している老廃物を栄養源として増殖を開始します。
増殖中にレジオネラ属菌は多糖体ポリマー(ムコ多糖)を分泌し、フィルム状物質を形成するのです。その結果、レジオネラ属菌はムコ多糖に覆われた状態で壁に定着してしまいます。
 このような状態になると、塩素などの殺菌剤は菌に直接届きにくいことになります。つまり、いくら消毒してもレジオネラ属菌が浴槽水から検出されることになります。殺菌を免れたバイオフィルム中の菌が浴槽水に供給されるからです。
 そのような理由で、浴槽壁や配管壁に付着するバイオフィルムを物理的・化学的に洗浄し、取り除くことがレジオネラ症を防止するためには大切です

 

夏は、レジオネラ症を発症する人が増えるので、施設管理を徹底しましょう!!

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